診療放射線技師国家試験要点まとめ&国試1日1問(解説付き)

合格点取るために必要かつ十分な知識、ムダのない効率の良い勉強をサポート…を意識した要点まとめ

5月3日 国試1日1問(画像工学)

問.(第67回 午後 第45問 改)

次式で処理される画像処理は何か。ただし、g(x,y)は処理後の画像、f(x,y)は原画像、fa(x,y)は平滑化画像で係数hの変数とする。

 

g(x,y)=f(x,y)+h(fa(x,y))

 

解答.

ダイナミックレンジ圧縮処理

 

解説.

画像処理に関する式は、ダイナミックレンジ圧縮処理とボケマスク処理の式を覚えておけば十分だと思います。2つの処理の違いを意識してください。

 

《ダイナミックレンジ(DR)圧縮処理》

 

・式は g(x,y)=f(x,y)+h(fa(x,y)) と表される。

 

X線画像のダイナミックレンジが広い場合、原画像の階調を適切に出力できない場合がある。このようなときダイナミックを圧縮することで、原画像の階調の出力を適切なものに調整結果として診断可視域が広がる

 

・圧縮の仕方は、診断に不要な低周波成分を除去する。高周波成分のコントラストは残したままにする。

 

《ボケマスク処理》

 

アンシャープマスキング処理非鮮鋭マスク処理ともいわれる。

 

・画像の高周波成分のコントラストを増加させ、画像の鮮鋭化を目的とする。

 

・式はg´(x,y)=f(x,y)+ β[ fa(x,y)−g(x,y)] となる。

ただし、g´(x,y)はボケマスク処理後の画像。f(x,y)は原画像。βは重み係数。

g(x,y)はボケマスク像。 

 

※式の意味を考えて覚えることが無理!どうしても丸暗記するしかない人は、引き算されていたらボケマスク処理、されていなかったらダイナミックレンジ圧縮処理と覚えることをおススメする。今のところ、このような覚え方でも十分対処できる問題しか国家試験には出題されていないはずである。